仮説思考で発達障害を見る。自己肯定感を高める支援

2020年3月6日

仮説思考で発達障害を見る。自己肯定感を高める支援

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就労支援現場での発達障害者の扱い

 

発達障害。特に自閉症スペクトラムやADHDの方の支援に携わっていると、悪意がないのに結果として悪い方向に進んでいくことがあります。

 

最初のころは発達障害の方の話を親身になって聞いたり、文書を読んでみたりしますが、ことごとく意味がわからなかったり、どう返答すればいいか困難であったりします。

そういったことを繰り返すうちに、

「何をいっているかわからないときはスルーする」

「理解できない文章は、受け取るだけ受け取ってスルー」

「そんなこといってないで仕事しなさい」

等の対応に変化していく傾向が見られます。

 

殆どの現場では、指導員と障害者は1:1ではなく、指導員1に対して複数名の障害者。話を聞いていては仕事も進まないし、他の人の対応もできない。

現場の業務に追われた結果、気が付いたら障害者の方の訴えをスルーするのが日常になった。というのは珍しくありません。

 

そして、意味のわからないことをいっていたり、口答えをしたりしてくる障害者に対して、指導員も徐々にめんどくさいと感じてきます。

 

発達障害の人、人間扱いしてますか?

 

発達障害児が虐待を受けている確率は健常児の3倍以上にも上ります。

子供の時に虐待を受け、大人になっても就労支援施設でおざなりな対応をされ、それで立派な人間になれといわれても無理です。

 

 

発達障害を知る

発達障害については下記ページに具体的に記載してあるため、そちらを参照してください

 

 

 

発達障害の思考回路

 

非常に有名なツイートですが、ADHDの思考回路をわかりやすく解説しています。



仮説思考で話を聞く。文書を読む。仮説を立てて話を理解しようとする

発達障害者の話を聞いていても、何を言っているかわからないときがありますよね。

その場では、スルーしてしまうこともやむをえないかもしれません。

昼休憩、小休憩、トイレ、単純作業の最中、バス送迎であればバス車内等、ちょっと落ち着いた時間に考えてほしいのです。

 

あの時話してたこと、ひょっとして〇〇のことだったかな?

〇〇かも?うーん…あこは〇〇で途中のあそこは〇〇のことだと辻褄合いそうだな。

 

こんな感じで大丈夫です。こうやって、時々考える時間を作ると、そのうち理解できるときが来るかもしれません。

「そういえば、あの時いってたことって、ひょっとして〇〇だった?」

と後日聞いてみてください。聞かれたときにもう本人は忘れていて、何のこと?となるかもしれませんが、以前自分が話したことを理解しようと考えてくれてたんだな。という印象は忘れません。

上の図にもありますが、発達障害者は話をした後に謝ることが多いのです。話をする=失敗体験になりやすいため、話を受け止めてくれたということが自己肯定感を高める要因ともなります。

 

10個の話のうち、1個だけでもいいのです。考え、理解しようとしてくれる。それだけでも指導員が信頼できるし、自分が認められているように感じます。

スルーされるのはやはりつらいことです。それがただの話ならばまだいいですが、懸命に訴えたい場合もあります。

スルーを続けることで指導員の罪悪感がどんどん薄れます。話しかけられたときに(またわけのわからないことをいいはじめたな)と思ってしまったら、自分の支援スタイルを見直してほしいです。



発達障害は作業ができ、出勤率が高いため後回しになりがち

発達障害の人は、作業ができる場合が多々あります。

しっくり来た作業は健常者以上の速度で、文句も言わず行うケースもあります。

また、出勤率もよい場合が多く、事業所としては安定した利用者として評価が高い傾向にあります。

話をスルーし続けてもとりあえず作業を続けてくれる場合が殆どです。

 

対して、双極性やうつ等の障害の場合は精神的不調のケアをしなければ作業が止まったり、出勤率が悪くなったりします。

作業が止まる。出勤しない。等は事業にダメージを与えるため、支援者は優先的にケアを行います。

 

結果として、発達障害者への支援は後回しになりがちで、支援に割く時間数も少ない傾向にあります。

支援会議等の会議の場で、

「発達障害の〇〇さん、仕事を頼んだ時に色々と文句をいっていたけど、困っているのかな?」

と問いかけたところで

「困っているかもしれないけど、聞いても会話がかみ合わないから結論は出ないのでは?」

「仕事の指示に文句を言うのはどこの現場にいってもダメだから、そこを注意しないと」

…と、なってしまうことが多々あります。

 

事業所としては問題解決を優先しなければいけないので、出勤してこない人等を優先するのはやむをえないとは思いますが…。

 

基本的な支援の考え方を知る

発達障害の方の思考を理解してほしい。といっても、その場ですぐに理解し返答するのは難しいですよね。

そのため、基本的な支援の考え方を知っておくことで、とりあえずの対応を行うことができます。

 

①肯定的な返事をする

本人が自分自身を信じ、自己肯定感を高め、仕事にやりがいを持ちながら人生に生きがいをもつ。仕事にも前向きで自信を持って取り組めるようにする。

これが支援の基本原則です。

基本的に「いや、それは~」「そうじゃなくて~」という否定的な返事は控えましょう。

注意を行うときも、必ず最初に褒めてからにしましょう。

 

 

②ハードルは越えられる高さで設定する

高すぎるハードルを設定してしまうと、失敗体験に繋がってしまいます。

仕事においてハードルを設定する際は、頑張れば超えられる高さに設定したり、もし難しそうならそっと手を差し伸べて自分自身で超えられたと実感できるものにしましょう。

 

 

③抽象的で曖昧ではなく具体的or視覚的な指示

「いい具合になったら」「様子を見てその都度」「そこにある分作業したら終わる」「疲れてきたなと思ったら休む」

上記の指示はNGです。

「水がこのラインまで来たら止める」「3箱作業したら終わる」「10時に10分、15時に10分休憩をとる」

具体的or視覚的な指示を行いましょう。