就労継続支援A型にいても、障害者の生活は苦しい

2020年2月26日

就労継続支援A型にいても、障害者の生活は苦しい

 4月から働くことになったよ!これで収入が安定するね!

     よかったですね!どこで働くことになったんですか?     

 就労継続支援A型事業所で、軽作業をすることになったよ!

     就労Aですか!それなら、入所前に実態を知っておきましょう!

 

 

 

就労継続支援A型事業所通所者の主な収入は賃金+障害年金


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就労継続支援A型事業所に勤めている障害者の方が、生きていくためには障害年金を必要とするケースが多い

 

障害者の方は、就労継続支援A型事業所に勤めているだけでは、生活に十分な賃金を得られることができないことが事実として多いです。

 

家族と共に過ごしているケースや、他に収入があるケースを除き、賃金+障害年金でようやく生活できる水準の金銭を得ることができます。

 

なぜそういった事態に陥ってしまっているのか。解説していきます。

 

就労継続支援A型事業所の賃金


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就労継続支援A型事業所では生活に十分な賃金をもらうことは難しい

 

岐阜県が発表した平成29年度の工賃実績から、一部を抜粋したので見ていただきたい

 

無題

 

 

注目していただきたいのは、

 

①一番右の賃金平均時間額

 

②右から4番目の賃金平均月額

 

平成29年度は平成29年4月1日~平成30年3月31日まで。

 

平成29年4月1日~9月30日の岐阜県の最低賃金は776円、10月1日~3月31日の最低賃金は800円

 

年間を通しての平均最低賃金は凡そ788円弱です。

 

①と比較すると、25事業所のうち6事業所(全体の24%)が最低賃金を下回っています。

 

就労継続支援A型事業所に通った際に、最低賃金さえもらえない事業所がいかに多いかわかります。

 

 

 

 

そして時給よりも大事な、月額賃金です。

 

時給が高くとも労働時間がなければ生きてはいけません。労働時間の指標ともなります。

 

最低値が39,735円、最大値が117,488円。中央値は6万円台となります。

 

就労継続支援A型事業所が一番儲かる雇用形態の1日4時間×月20日×788円…は、6万強です。

詳しくは↓ココ

 

いかに、利益追求型の就労継続支援A型事業所が多いかがわかります。

 

 

これらは一例にすぎませんが、事実として、就労継続支援A型事業所に通所している障害者の方で、月額6万円~7万円の賃金しかもらえていないというケースが往々にしてあります。

 

 

 

賃金+障害年金で月13万円。生活保護と大差なし

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就労継続支援A型事業所に通所している障害者の収入

賃金が6万円~7万円、障害年金が凡そ6.5万円。合わせても月額収入たったの13万円

 

 

貴方が生活するのにどれだけの費用を必要としますか?

 

もし、1人ぐらしをしていたら、家賃、水道光熱費、通信費、食費…

 

13万円からそれらの金額を捻出しようとすると、手元に残るお金はほとんどありません。

 

節約して生活をしてようやく1万円貯金ができる…そんなレベルの世界です。

 

賞与がないところや、あっても寸志程度のところが殆どな現状、「蓄え」を持つことができるのは、実家暮らしで生活費を親に見てもらっている方等の一部だけとなっています。

 

生活保護費が単身世帯だと地域によっては13万円ぐらいのところもあります。

 

生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。
 
「最低限度」と同じ金額しか収入がない。どれだけ生活が苦しいのかわかります。

 

また、通所にかかる交通費を一切負担しない事業所も多いのも負担を増加させます。

 

 

働く未来をあきらめない就労移行支援【パーソルチャレンジ・ミラトレ】 

 

 

就労継続支援A型事業所の在り方


就労継続支援A型事業所は一般で働くことが困難である方を対象にしており、一般就労を目指した訓練施設の側面も持ちます。

 

一般就労を目指す。という理由の1つに、十分な収入を得るため。という内容ももちろんありますので、就労継続支援A型事業所に勤めることで十分な収入を得ることが、それの阻害になるというのは認めざるを得ない事実です。

 

しかし、就労継続支援A型事業所を生涯の就労の場として考えている障害者の方にとって、最低限の収入しか得られないというのは、非常に未来のない話だと思います。

 

これらは、行政が問題なのではなく、やはり利益追求型のA型事業所が数多く存在することが最たる原因だと思います。

 

「就労継続支援A型事業は儲かる」というワードを聞いて立ち上げた会社は数多くあります。コンサルタントも多く存在していました。

 

それらの事業所が、福祉事業を行っていく中で、「利益も大事だけど、通所する障害者の方を幸せにしたい」となっていくことを切に祈ります。