【就労支援A型】障害者の支援員として働くなら知っておきたい5つのことと、1つの注意点

就労支援A型で職業指導員、生活支援員として働くことになった方向けの記事です。

 

障害者の支援員は、日常生活で働く現場を見かけることも殆どなく、労働人口も少ない分野です。

 

そんな中、支援員として働こう!と思われたのであれば、素晴らしいことだと思います。

本記事がその素晴らしい思いの一助にでもなればいいと思い、記載いたします。

 

知っておきたい5つのことと、1つの注意点

 障害の知識

 就労支援A型の事業概要(目的)と支援対象

 雇用契約を交わすことの重要性

 個別支援計画書とサービス管理責任者

 福祉的考えとビジネス的考えの天秤

 注意点:間違いを認めないのはダメ

 

 

 

【就労支援A型】障害者の支援員として働くなら知っておきたい5つのことと、1つの注意点

障害の知識

 利用者が持つ障害を知る

障害の種類は非常に多くあります。

大別すると精神障害、知的障害、身体障害。他には難病等も支援対象になります。

 

精神障害1つとっても、統合、うつ、双極性、強迫性…等々、多くの種類があります。

 

全ての障害について知ることもよいかもしれませんが、まずは通所している障害者がどんな障害を持っているか確認しましょう。

※複合して障害を持つ方もおられるため、その点に注意する必要あり

 

 

 障害の正式な知識を得る

障害への配慮・個別支援はマニュアル化が難しいです。

相手が人であるため、確定した答えを持っていないためです。

 

しかし、障害に対する正式な知識を持ったうえで、配慮・個別支援を行うのと、独自解釈で配慮・個別支援を行うのでは明確に差があります。

独自解釈での支援は、ただのエゴになったり、自分の主義主張の押し付けになったりする可能性が高く危険です。

 

精神障害であればメンタルヘルスのとびらが丁寧に解説を行っているため、オススメです。

 

地域によっては障害者職業センターで資料を提供していただけたりもしますが、なかなかハードルが高いとは思いますので、とりあえずはネットで調べたり図書館で本を借りたりして知識をつけることをおすすめいたします。

 

障害の知識や配慮等は、全てを理解するのではなく、通所している方の障害の知識を得ることから始めるとスムーズです。

 

 

就労支援A型の事業概要(目的)と支援対象

同じ就労支援施設でも、就労支援A型、就労支援B型、就労移行支援では事業概要や支援対象が異なります。

A型で働くのであればA型の事業概要と支援対象を知っておきましょう。

 

 就労支援A型の事業概要

就労支援A型の事業概要 出展:厚生労働省

通常の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行う。

 

大雑把な解釈

雇用契約を守って働くことができる障害者に

・働く場の提供

・一般就労のための訓練及び支援

を行うことが目的です。

 

 

 就労支援A型の支援対象

就労支援A型の支援対象 出展:厚生労働省

① 就労移行支援事業を利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった者
② 特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった者
③ 企業等を離職した者等就労経験のある者で、現に雇用関係の状態にない者

 

大雑把な解釈

・一般企業で採用されなかった人や、失業して復帰が難しい人

が支援対象です。

 

 

 A型は障害者の中でも比較的働ける人が多い

A型は一般就職にチャレンジしたものの、うまくいかなかった人が対象です。

そのため、介護を必要とする人や、就労能力がない人はほとんどいません。

 

A型で支援員として働くと、この人私よりもずっと働けてる!と思う人もたくさんいます。

そんな人たちも、どこかしらの不具合があってA型に来ています。

そういった理解を得て働くと、スムーズに働けます。

 

 

雇用契約を交わすことの重要性

就労支援A型の大きな特徴は”利用者が雇用契約を交わす”です。

 

 

 雇用契約を交わすとは?

 私は、週に〇日、〇時~〇時の間働き、〇分休憩を取り、就業規則や社員規定に則り働きます。

 

 事業所は、労働基準法を守り、決められた賃金や手当を支払います。

 

大雑把に説明するとこういったものが雇用契約です。

 

配慮すべき事項はもちろんありますが、障害者にとって守るべき事項が非常に多いのがA型の特徴です。

 

 

個別支援計画書とサービス管理責任者

 1人1人目標が違う個別支援計画書

支援員として働く場合、自分がかかわる利用者の個別支援計画書は必ず見せてもらいましょう。

同じ事業所、同じ労働環境で働いていても、利用者1人1人の目標は違います。

 

 

・働く場となることを目標とし、安定して長く働けることを目指す人。

・一般就労を目指し、労働を通して”仕事に大切なこと”を学ぶ人。

・一般で挫折したため、生きるためにA型で一旦働く人。

 

 

本当に、1人1人目標が違います。

しかし、支援員はその1人1人の目標について深く聞き取りを行うことはできないため、個別支援計画書に沿って支援を行います。

 

個別支援計画書とは、利用者の目標へ向けて、サービス管理責任者が事業所でどういった支援を行うか、利用者がどんなことを頑張るかを記載したものです。

短期的な目標と長期的な目標設定があり、利用者がこの支援計画でOK!と”合意”をして、確定します。

 

 

 サービス管理責任者の役割

サービス管理責任者はいわば、支援の総監督者です。

支援員が個別支援計画書に沿って支援を行えているかを確認するのも、サービス管理責任者の役割です。

 

支援員はケース記録にて利用者の状態を記載しますが、緊急性のあること、解決しなければいけない問題等が生じた場合はサービス管理責任者に連絡をしましょう。

 

 

福祉的考えとビジネス的考えの天秤

 就労支援A型はビジネスである

就労支援施設の中でも、A型はビジネスの側面が非常に強くあります。

B型では稼ぎの中から工賃を支払うのに対し、A型では利用者の賃金分の利益を稼がなければいけないためです。

 

B型では10人で月10万の利益であれば、1人1万払えば解決します。

しかし、A型では最低賃金分以上の賃金支払いが必要なため、1人あたり月7万程度の利益が必須条件となります。

 

A型は十分な利益を稼ぐ事業を行わなければいけず、福祉的側面だけではなくビジネス的側面からの考えが必要となります。

 

 

 福祉的考えとビジネス的考えは衝突する

福祉の考えは、利用者本位です。

ビジネスの考えは、会社本位です。

そのため、両考えは衝突します。

 

 

衝突の例:

福祉的考え  :利用者にできることは成長を踏まえ利用者にさせるべきだ

ビジネス的考え:仕事がスムーズに進むように、お膳立てして仕事をとにかくこなさせるべき

 

 

福祉的考えも、ビジネス的考えも間違ってはいません。しかし、両者の考えを同時に実行することはできません。

 

そのため、バランスをとって、折り合いをつけながら実行していく必要があります。

 

支援員一人一人が福祉的考えとビジネス的考えを共存させ、常に天秤で測りながら実行していくことが必要となります。

 

 

 

注意点:間違いを認めないのはダメ

 間違いを認めることも社会教育

支援員は、利用者よりも普段立場が上となることが多くあるため、間違いを認めることが非常に難しく感じます。

 

間違いを認める怖さ

・自分の言葉に説得力がなくなったらどうしよう

・いつも指示を出している立場だから間違いは許されないのでは

・仕事とはを教えているのに恥ずかしくて認められない

 

間違い、認めましょう。

間違いを認めることも社会教育です。

どんなに立派な人であっても、間違いをしない人間等いません。

もし貴方が間違いを認めない人間であれば、利用者もその理不尽さを参考にしていくことでしょう。

 

 

 間違いを認めないのは利用者を認めていない

間違いを認めないのは、利用者をバカにしています。

間違いを認めるということは、利用者を対等な人間であると認めることです。